「カロリーが高いのはわかってるけど我慢できない……」「いけないと思いつつ、つい夜中に食べちゃう……」そんな食べものをまとめて“罪深グルメ”と呼ぶそうな。食べ過ぎはよくないと分かっているけれど、食べてる時は至福のひと時をあじわえるのもまた事実。そこで、甲南女子大学の学生のみなさんに“あなたにとっての罪深グルメ”を紹介してもらい、みんなの罪深グルメとの向き合い方を調査しました。大学の学食や大学から帰る途中で寄り道するケーキ屋さんのスイーツなど、リアルな声が満載です。さらに、医療栄養学部の先生に、罪深グルメと付き合う上でのワンポイントアドバイスもいただきました!
女子大の学食、あなどるなかれ!
学生食堂 甲南そば
「洋ランチ(日替わりランチセット)」
学生会館2階の食堂「甲南そば」で提供される日替わりのランチセットは、洋食ランチと和定食があり、どちらもボリュームたっぷり。中にはお盆からお皿がはみ出すレベルのものもあり、本当にひとり分なのかと疑いたくなる日も。
写真は洋食ランチの、ハンバーグとオムレツとコロッケの欲張りセット。デミグラスハンバーグがメインで、付け合わせは日によって変わるそう。コロッケは、じゃがいもの日もあれば、クリームの日もあり、ちょっとしたガチャ気分を味わえます。オムレツの中には鳥そぼろが潜んでいて、そのひと工夫がまたうれしいポイント。
M.Fさん(文学部 日本語日本文化学科 4年生)
メニューは毎日変わるのですが、不定期にやってくるハンバーグとオムレツとコロッケのセットがたまりません。特にハンバーグは、小さい頃から私が好きというのもありますが、コロッケとセットにするのがずるいです。かつ、コロッケも食堂の人がケチャップでニコちゃんマークをいつも書いてくださるので、それが楽しみでついつい買ってしまいます。味はもちろん美味しいです! 大きさも大きすぎず、それがまた贅沢だと思っています。ちなみに、これを食べた日のあとのすぐの授業は眠くなるので、カフェイン飲料は必須です。
S.Sさん(国際学部 国際英語学科 3年生)
学食のランチセットはメニューが日によって違うので、飽きることなく美味しく食べられます。ボリュームがありカロリーも高いので毎日は食べられないのですが、3限の授業がない時や友達とゆっくりご飯を食べれるときにご褒美として食べています。かなりお腹いっぱいになるので、帰りは友達と歩いて帰っています。
気付いたらまた飲んでる、手軽さゆえの罪深さ。
ファミリーマート「数量限定フラッペ」
※写真の商品は現在は販売していません
ひんやり冷たいフラッペは、スイーツとドリンクの間に位置するのではないでしょうか。スイーツほどの罪悪感はないけど、しっかり甘さを感じることができます。そして何より、コンビニで買えるという手軽さがある意味罪深い……! 「限定」という言葉に弱い人も多いはず。季節の新作が出るたびに、ついつい買ってしまうとの声も。
甲南女子大学の10号館2階にあるファミリーマートでは、人気の味は争奪戦になるとか。南女生のフラッペ熱がうかがえます。
Y.Oさん(文学部 日本語日本文化学科 4年生)
季節限定に弱いことや、インスタ映えを狙ってついつい買ってしまいます。また勉強のお供にはいつも欠かさずドリンクを飲んでいるので、大学の自習スペースで勉強するときに飲んでいます。1ヶ月の中で購入回数を決めたり、水やお茶で我慢する日をつくったりすることで自制しています。
キラキラ輝く、まさに理想のフルーツタルト!
Symphony Nagano「タルトフリュイ」
大学の最寄り駅「摂津本山」からもほど近い場所にある、街のケーキ屋さんのフルーツタルト。アーモンド風味でサクサクのタルト生地は分厚く食べ応え◎。その上に、滑らかなカスタードクリーム、そして色とりどりの季節のフルーツが溢れんばかりに詰まっています。
新鮮なフルーツを生かして、クリームの甘さは控えめ。そのため、最後までくどくならずに食べられて、またリピートしたくなってしまう。地元の人からも愛されるケーキです。
Y.Mさん(文学部 メディア表現学科 3年生)
私の一番好きなケーキがフルーツタルトなのですが、実家の周りのケーキ屋にはホールではあってもピースでは売っていなかったため、フルーツタルトを特別な日にしか食べることができませんでした。神戸で一人暮らしを始めて、家の近くにあったSymphony Naganoさんに行ってみると、ピースでフルーツタルトが売られていて感動しました。お味もくどくなく、フルーツも沢山のっていて、正に私の理想のフルーツタルトでした。それからは、月に1、2回は食べています。次は冒険してみようかな、と何度も思うのですが、結局タルトフリュイを買ってしまっています。私はケーキを食べるときにはカフェオレが必須なので、牛乳を切らしていないか確認してからケーキを買うようにしています。
【店舗情報】
Symphony Nagano 本店
神戸市東灘区田中町3-18-22
Symphony Nagano 摂津本山店
兵庫県神戸市東灘区田中町1-11-19
チーズリゾット好きのためのチーズリゾット。
TO THE HERBS
「パルミジャーノレッジャーノのリゾット」
イタリアの一部の地域でしか作られていない、チーズの王様パルミジャーノレッジャーノをふんだんに使い、お米も国産米にこだわった、贅沢な一品。トッピングなしでも十分満足なのに、そこに“追い”でスライスされたパルミジャーノレッジャーノチーズが降り注ぐ。
こってり、もったり、濃厚クリーミーなチーズと、硬すぎず柔らかすぎずほどよい食感のお米、そしてあとからふわっと香るオリーブオイルの相性たるや……!
食べ応えはあるけど重くなく、ペロリと平らげられてしまうのは、やはりリゾットの罪なところ。注文の品についつい追加で頼んでしまう人も多いのだとか。
M.Sさん(医療栄養学部 医療栄養学科 3年生)
米が好きすぎる、チーズが好きすぎるので定期的に食べたくなります。オリーブオイルとパルメザンチーズが上からかかっていて、途中で胡椒をかけて味変もできる、罪悪感高めながらも圧倒的美味なリゾットです!
ラーメン × チーズという
最強の組み合わせ、ここにあり!
麺や 鳥の鶏次「鶏そばフロマージュ」
国産鶏だけを8時間以上炊き込んで旨味を抽出した鶏白湯の濃厚スープは、とろりとまろやかな口当たり。そこに大量のパルメザンチーズが絡むと、より一層まろやかさとこってりさがプラス。麺は平打ちのストレート麺で、チーズやブラックペッパーと相まってパスタのような味わいに。こってりと口にまとわりつきながらも、スルスルと食べられてしまう……!
その他トッピングにはカイワレ、半熟卵、そして低温調理で柔らかくしっとり仕上げた分厚いレアチャーシューがドドンと乗っかりボリュームも満点。
食後もしばらく口にチーズの香りが広がり、幸せの余韻と少しの罪悪感が押し寄せます。
H.Yさん(医療栄養学部 医療栄養学科 4年生)
チーズの味と鶏白湯の濃厚スープが絡み合って美味しいです!! すっかりこの味に魅了された私は、月に1度は摂取しないと中毒症状が出てしまいます(笑)。ラーメンを食べた次の日は塩分の高い食事を控えるようにしています。
【店舗情報】
麺や 鳥の鶏次
大阪府堺市北区中百舌鳥町2-300
罪深グルメとの上手な付き合い方って?
栄養学の先生に聞いてみた
罪深グルメは、なぜ食べたくなるのでしょうか?
戸田先生:ホルモンバランスの乱れやストレスで食べたくなることはあるかもしれませんが、そもそも、おいしいもの、好きなものを食べたいという気持ちは皆さんありますよね。食事する楽しみというのは人間が生きる上で大切なこと。神経質になると精神的にもよくありません。それに絶対禁止という食品もないので、“罪の深い食べもの”というものは、実は特にないんですよ。
なるほど。ですがこういった食事を定期的に食べても大丈夫なんでしょうか……。罪深グルメとの良い付き合い方があれば、教えてください。
戸田先生:まずは、食べた時に「やってしまった」という罪悪感をもたないこと。せっかく自分が大好きなもの、食べたいと思ったものが食べれたのですから、前向きな気持ちで、あくまで“自分へのご褒美だ”と割り切ってしまいましょう。食事をする喜びや楽しさを目一杯感じてください。
橋本先生:ずっと制限をした食事ばかりだとストレスになってしまうので、いつも頑張っているご褒美として自分の好きなもの食べても良いチートデイを作るのもよいかもしれないですね(ただし食べすぎない範囲で)。
戸田先生:もちろん、毎日そういう食事をしていると健康面にも影響を与えてしまうので、ほかの日の食事でうまく調整できると良いですね。その日中が難しければ、たとえば翌日とか、1週間〜1ヶ月の範囲でリカバリーできるように考えてみてください。少しずつ栄養バランスを調整することで「よしよしやったな」と自分の罪悪感を減らしていきましょう。
橋本先生:「罪深グルメを食べたあと、次の日は何も食べない」というのはかえって良くありません。食べた分を減らすということよりも、足りていない栄養素を補うつもりで調整するのがベストです。
医療栄養学部 医療栄養学科についてはこちら(大学公式サイトへ)
※記事に記されている所属・役職等は取材時のものです。既に転出・退職している教員、卒業している学生が掲載されている場合があります。
※記事に記されている店舗情報は取材時のものです。現在とは情報が異なる場合があります。
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08ギルトフリー vs 罪深グルメ